こんにちは。人生整理ノート管理人の「えいじ」です。
58歳で早期退職し、親の介護・看取り・実家売却を経験してきた私が、今回は「50代後半でのマンション購入」について書きます。
結論から言えば、最初から買うつもりはまったくありませんでした。母が亡くなって状況が変わり、気づいたら購入していた——そういう経緯です。
でも振り返ってみると、この住み替えは単なる「家を買う」という話ではなく、老後の生活・お金・税金・相続までを一度に考えさせられる経験でした。
この記事では、私自身の体験を軸にしながら、50代でマンションを買うときに知っておきたいお金と税金の話も合わせて書いています。
実体験だけでなく、制度や注意点もまとめて知りたい方に読んでもらえると嬉しいです。
なぜマンションを買うことになったか
もともと私は、実家売却後は賃貸に住むつもりでした。身軽でいられる、住み替えもしやすい、固定資産税や大規模修繕の心配もない。
50代後半からわざわざ家を買うより、賃貸のほうが気楽じゃないかと思っていたんです。
実家の売却資金は、母の介護施設費用に充てるつもりでした。年金だけでは施設費が足りない可能性があったので、実家を売ってその資金でまかなおうという計画です。
ところが、売却が決まる前に母が亡くなりました。施設費用として使う予定だったお金が、必要なくなった。
では、このお金をどうするか——そこで初めて、住まいについて真剣に考えることになりました。
そのタイミングで、妻から「賃貸で家賃を払い続けるより、条件の合う中古マンションを探してみないか」という提案がありました。
これが、すべての始まりです。 正直、最初は迷いました。50代後半でマンションを買う。なんとなく「今さら?」という感覚もありました。
でも、これから先の老後のことを考えると、毎月家賃を払い続けることへの不安も確かにあって。
妻と何度も話し合ううちに、購入という選択肢が現実的になっていきました。 妹も、売却資金でマンションを購入することを了解してくれました。これは本当にありがたかった。
家族の理解なしには、決断できなかったと思います。
賃貸か購入か——50代後半という年齢で考えること
私が購入を選んだ最大の理由は、「家賃を払い続けることへの不安」でした。賃貸は自由度が高い。でも50代後半になると、その自由の裏側にある不確実性が気になり始めます。
年金生活に入ったとき、毎月の家賃がどれだけ負担になるのか。収入が減っても払い続けられるのか。
また、高齢になると、希望どおりの賃貸物件を借りること自体が難しくなるケースもあります。
家賃支払い能力や健康状態、緊急連絡先の有無などを気にする貸主・管理会社も存在するからです。
一方でマンションを購入しても、管理費・修繕積立金・固定資産税はかかります。住居費がゼロになるわけじゃない。
それでも、実家売却資金で購入費をまかなえるなら、月々の固定費を抑えた老後の暮らしが見えてくる。そこに安心感を感じました。

ただし、「持ち家のほうが絶対に得」とは言い切れません。
物件価格・管理費の将来的な上昇・修繕積立金の増額・固定資産税・将来の売却価格、これらを30年単位で計算すると、賃貸と持ち家のどちらが安いかは個別の条件によって変わります。
大事なのは、自分の資金状況と老後の生活費を冷静に見ることです。 立地の話も外せません。
購入したマンションは駅まで徒歩5分、道路を挟んだ正面にイオンのショッピングセンター、スーパーや病院も近い。 今は歩けても、10年後・20年後は分かりません。
車に乗れなくなることだってある。徒歩圏内に生活インフラが揃っていることは、老後の安心に直結すると思いました。
それから、娘(東京在住)への資産という考えも頭にありました。賃貸では何も残らないけれど、立地の良いマンションなら何かしら残せるかもしれない。
ただ、築年数が古いので本当に残せるかどうかは、今も正直不安です。
どんなマンションを選んだか——物件選びの基準
購入したのは築50年以上の中古マンション、3LDKです。 マンション選びで一番重視したのは金額でした。
住宅ローンをがっつり組んで買うつもりはなかったので、実家売却資金でまかなえる範囲の物件を探していました。これは絶対に外せない条件です。
次に立地と間取り。駅近・ショッピングセンター目の前という条件はかなり魅力的で、3LDKという広さも夫婦二人で暮らすにはちょうどよかった。
実家は広くて管理が大変だったので、コンパクトに暮らせる点も気に入りました。 築年数の古さは、最後まで悩みました。築50年以上というのは、やはり引っかかります。
ただ、同じような立地・間取り・金額の条件を満たす築浅物件は、なかなか出てきませんでした。 どこかで妥協が必要で、私たちは「築年数より金額・立地・間取り」を優先することにしました。

ここで、50代の物件選びで一般的に重要とされる視点を整理しておきます。
「広さ」より「管理しやすさ」を優先する 子育て期の感覚を引きずって広い物件を選ぶと、管理費・修繕積立金・固定資産税が増えるうえ、掃除や片付けの負担も大きくなります。
夫婦二人、または将来的な一人暮らしを想定するなら、段差が少なく、動線が短く、冷暖房効率の良いコンパクトな間取りのほうが老後には暮らしやすい。
バリアフリーと断熱性能を確認する 50代で買う家は、70代・80代の暮らしも想定して選ぶ必要があります。
室内の段差、廊下やトイレの幅、浴室の手すり設置のしやすさ、共用部のバリアフリー状況。 また、冬場の浴室・トイレが寒い住まいはヒートショックのリスクを高めます。
断熱性能や換気設備も、購入前に確認しておきたいポイントです。
資産価値を保ちやすい条件を押さえる 将来の売却や賃貸を視野に入れるなら、駅から徒歩10分以内(できれば5分前後)、生活利便施設が近い、管理組合が機能している、長期修繕計画があり修繕積立金が健全——これらの条件を重視すべきです。
中古マンションは特に、修繕積立金の残高と滞納状況、直近の大規模修繕の履歴を必ず確認してください。積立金が不足しているマンションは、将来多額の一時金が発生するリスクがあります。
その点、購入したマンションは7年ほど前に大規模修繕が終わっておりしばらくは大規模修繕がありません。
世帯数も多く修繕積立金もあまり心配はいらないのではないかと不動産会社の人から聞いていました。 その辺も確認することは大事だなと感じました。
実家売却との関係——タイミングと売却価格の現実
実家は最終的に2,000万円強で売却しました。当初は3,000万円で売り出し、2,500万円に下げ、最後は不動産業者の買取という形になりました。
もう少し高く売りたかった気持ちは正直あります。 ただ、条件の合うマンションが見つかったとき、悠長に待っていられない状況でした。
同じような物件がまたいつ出るか分からない。逃したくない物件があるなら、売却を前に進めるしかない。 実家売却とマンション購入は、完全につながっていました。
売るタイミングと買うタイミング、このバランスが難しかった。 売却を急げば価格を妥協しなければならないし、待てば物件を逃すかもしれない。

住み替えというのは、そういうものだと実感しました。 ここで重要なのが、実家売却には税金がかかるという点です。
売却価格だけでなく費用や手残りをどう見るかは、実家売却でかかった費用の記事でも整理しています。 私はこの部分を事前にしっかり調べておく必要がありました。以下でまとめます。
実家を売ったら税金はどうなる?——譲渡所得税の基本
不動産を売却して利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に税金がかかります。売却額がそのまま手元に残るわけではありません。
計算式はシンプルで、譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用です。取得費は親が購入したときの代金や諸費用、譲渡費用は仲介手数料や印紙代などです。

注意が必要なのは、親が購入時の契約書が見つからないケース。
その場合「売却価格の5%」を概算取得費として計算することになりますが、取得費が小さくなる分、課税される譲渡所得が大きくなりやすいです。
古い書類は早めに探しておいてください。 税率は所有期間によって変わります。
| 区分 | 判定基準 | 税率合計 |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で所有期間5年超 | 約20.3% |
| 短期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で所有期間5年以下 | 約39.6% |
相続した実家の場合、所有期間は「相続した日から」ではなく「親が取得した時期」を引き継ぎます。親が長年住んでいた実家を相続して売却するケースは、長期譲渡所得(約20.3%)になることが多いです。
たとえば売却価格4,000万円、取得費と譲渡費用の合計1,000万円なら、譲渡所得は3,000万円。税額は約609万円になります。これは老後の住み替え資金に大きく影響する金額です。
空き家の3,000万円特別控除——使える条件と、私が直面した壁
相続した実家を売却する場合、「被相続人の居住用財産(空き家)を譲渡した場合の3,000万円特別控除」という制度があります。
要件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。先ほどの例なら、約609万円の税負担がゼロになる可能性がある、非常に大きな制度です。
詳細は国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」でも確認できます。
ただし、この制度には細かい要件があります。主なものをまとめます。
- 対象の家屋:昭和56年5月31日以前に建築されたものであること(旧耐震基準の住宅が対象)
- 区分所有建物は対象外:相続した実家がマンションの一室など区分所有の場合はこの特例は使えません
- 被相続人の単独居住:相続開始直前まで親がその家に住んでいたこと。かつ、その時点で被相続人以外に同居していた人がいないこと
- 相続後の使い方:相続後から売却までの間、事業用・貸付用・相続人の居住用として使っていないこと
- 売却期限:相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで
- 売却価格:1億円以下であること(複数相続人での共有の場合も不動産全体の価格で判定)
- 売却先:配偶者・直系血族・同族会社などへの売却は対象外
2024年1月以後の譲渡では改正があり、相続人が3人以上いる場合は各人の控除上限が2,000万円になっています。
また2024年からは、買主が購入後に耐震改修または解体を行う場合でも、翌年2月15日までに工事が完了すれば特例の対象になり得るよう緩和されました。
ただし契約書の内容や証明書類など細かい条件があるため、売却前に必ず税理士・不動産会社・市区町村窓口に確認してください。
ここで、私自身が直面した問題があります。
私は2024年5月に東京から実家に転居し、父は2024年6月に亡くなりました。そして、母は父とずっと同居していました。
この「被相続人以外に同居していた人がいないこと」という要件——つまり、父が亡くなった時点で母が同居していたわけですから、私の実家は空き家特例の対象外になる可能性が高いのです。
加えて、私自身も2024年5月から実家に転居していました。これも「相続開始直前に被相続人以外の同居人がいた」ことになります。
空き家特例は、このような家族構成のケースには使えないことが多い制度です。

制度の存在は知っていても、自分の状況に当てはまるかどうかは個別に確認しなければわかりません。
「うちも使えるはず」と思い込んで売却を進めると、後から多額の税負担が発生することがあります。必ず売却前に税理士か税務署に相談してください。
では、空き家特例が使えない場合、何か別の制度はないのか。私が次に調べたのが「マイホームを売ったときの3,000万円特別控除」でした。
マイホームを売ったときの3,000万円特別控除——自分が住んでいた実家なら使える可能性がある
「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」は、自分自身が住んでいたマイホームを売却する際に使える制度で、空き家特例とは別のものです(国税庁No.3302)。
空き家特例が「亡くなった親が住んでいた家を相続後に売る」ための制度であるのに対し、こちらは「自分が実際に住んでいた家を自分で売る」ための制度です。
所有期間の長短に関係なく、譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
私の場合、2024年5月に東京から実家に転居して生活していました。その実家を相続して売却する場合、この制度の対象になる可能性があります。
主な要件は以下のとおりです。
- 現在住んでいる家、または住まなくなってから3年を経過する年の12月31日までに売ること:現住でなくても、引っ越しから3年以内なら対象になる可能性があります
- 売却の前年・前々年にこの特例を使っていないこと:3年に1回しか使えません
- 同じ年にマイホームの買換え特例などを使っていないこと
- 売却先が親子・配偶者などの特別関係者でないこと
- 特例適用だけを目的とした一時的な居住や別荘などは対象外
重要なのは、住民票の住所だけでなく、実際に生活していた実態が求められる点です。
過去に税務署が居住の実態を確認した事例では、電気・ガス・水道の使用量、近隣住民の証言、職場への住所届出など、生活の実態を裏付ける複数の証拠がチェックされています。
住民票を形式的に移しただけでは認められないケースもあるため、実際に居住していた証拠(公共料金の明細、郵便局への転居届など)を残しておくことが大切です。
また、売却時点で住民票の住所と物件の所在地が異なる場合は、戸籍の附票の写しなど居住の事実を示す書類の提出が求められます。
なお、この制度を使う年(または前年・翌年から3年以内)に新居の住宅ローン控除を使うことはできません。
新しいマンションで住宅ローン控除を利用している場合は、そちらの適用時期と重なっていないか必ず確認してください。
空き家特例と比べて築年数・建物構造による制限がない点、区分所有のマンションでも使える点など、適用できる物件の幅は広いです。
ただし「本当に住んでいたか」という居住実態の確認は厳格に行われるため、自己判断せず税理士や税務署に相談することを強くおすすめします。
空き家特例とマイホーム特例——主な違い
| 空き家特例 | マイホーム特例 | |
|---|---|---|
| 誰が住んでいた家か | 亡くなった親が住んでいた家 | 売る本人が住んでいた家 |
| 対象建物 | 昭和56年5月31日以前の建築、区分所有は対象外 | 建築年・構造の制限なし、マンション可 |
| 同居の影響 | 相続開始直前に同居者がいると原則対象外 | 同居の有無は問わない |
| 売却期限 | 相続開始から3年経過する年の12月31日まで | 住まなくなってから3年経過する年の12月31日まで |
| 住宅ローン控除との併用 | 新居の住宅ローン控除と関係が異なる(個別確認要) | 同年・前後3年以内は新居のローン控除と併用不可 |
いずれの特例も、適用できるかどうかは個別の状況によって変わります。「使えるかもしれない」と感じたら、まず税理士か最寄りの税務署に相談することをおすすめします。

売却後では取り返しがつかないこともあるので、動く前に確認するのが鉄則です。
正直私は、税理士等に正式に確認せず聞いた話として売却をしました。
これから確定申告をしなければならないですが、特例が使えるか不安な気持ちです。マイホーム特例が使えたか、使えなかったかの話は、今後書いていきたいと思ってます。
親が老人ホームに入っていた場合はどうなる?
私の母も介護施設に入所していましたが、「親が亡くなる直前は実家ではなく老人ホームにいた」というケースは多いと思います。
空き家特例の原則は「相続開始直前まで親が実家に住んでいたこと」ですが、要介護認定などを受けて施設に入所していた場合、一定の要件を満たせば実家を「被相続人居住用家屋」として扱える可能性があります。
ポイントは、施設入所後から相続までの間に、実家を事業用・貸付用・親族の居住用に使っていないことです。
施設費用のために実家を賃貸に出した場合、特例が使えなくなる可能性が高いので注意が必要です。
私の場合は、実家売却が決まる前に母が亡くなったため、施設費用のために実家を賃貸に出す事態にはなりませんでした。
ただ、もし母が長く施設にいて、施設費用のために実家を賃貸に出していたら、この特例が使えなかったかもしれない——それを知ったときは、少しひやりとしました。
取得費加算の特例との比較
相続した実家を売却する際の節税策として、空き家特例と合わせて検討したいのが「相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例」です。
これは、相続税を払っている場合に、納付した相続税のうち売却した不動産に対応する金額を取得費に加算できる制度です。 取得費が増えると譲渡所得が減り、税負担が軽くなります。
適用期限は相続開始から約3年10か月以内です。 重要なのは、空き家特例と取得費加算の特例は同じ不動産に対して併用できないという点。
どちらか一方を選ぶ必要があります。 一般的には空き家特例の3,000万円控除のほうが節税効果が大きいケースが多いですが、都心の高額不動産や相続税額が大きいケースでは取得費加算が有利になることもあります。
必ず税理士に比較試算してもらってください。
50代後半の住宅ローン——知っておきたい3つの壁
私の場合は実家売却資金で購入費をほぼまかなえたため、住宅ローンを大きく組む必要はありませんでした。
ただ、50代でマンションを購入する多くの方にとって、ローンは避けて通れない問題です。3つの壁を知っておいてください。

①返済期間が短くなりやすい 多くの金融機関は完済時年齢を75〜80歳前後に設定しています。58歳で借りる場合、返済期間は20年前後が目安。30代のように35年ローンは組めません。
返済期間が短いと毎月の返済額が大きくなります。以下は毎月返済額9万円・金利年1.5%の場合の借入可能額の目安です。
| 返済期間 | 毎月返済額 | 借入可能額の目安 |
|---|---|---|
| 20年 | 9万円 | 約1,865万円 |
| 15年 | 9万円 | 約1,449万円 |
| 10年 | 9万円 | 約1,002万円 |
重要なのは「借りられる額」ではなく「老後も返せる額」から考えること。年金生活に入った後の手取り収入に対して、返済額が20〜25%以内に収まるかを確認してください。
②団体信用生命保険(団信)の審査 民間金融機関の住宅ローンは、団信加入が融資条件になっていることが多いです。
50代は高血圧・糖尿病・心疾患などのリスクが高まる年代であり、持病や治療歴によっては通常の団信に入れないことがあります。
健康状態に不安がある場合の選択肢は3つ。
①通常より引受基準が緩い「ワイド団信」(ただし金利が0.2〜0.3%上乗せ)、
②団信なしでも利用できる「フラット35」(ただし借主が亡くなってもローンは消えないため別途生命保険での備えが必要)、
③健康状態が改善する時期を待って申込む——です。
告知義務違反は絶対に避けてください。
③リ・バース60という選択肢 住宅金融支援機構の「リ・バース60」は、毎月の支払いが原則として利息のみのリバースモーゲージ型住宅ローンです。
元金は契約者が亡くなった後、相続人が一括返済するか担保物件を売却して返済します。 年金生活に入った後のキャッシュフローを守りやすい点が特徴です。
制度の概要は、住宅金融支援機構「リ・バース60」でも確認できます。
ただし、満50歳以上60歳未満での利用は融資限度額が担保評価額の30%までに制限されます。大きな自己資金が必要になるため、実家売却資金を頭金に使える人に特に向いている制度です。
「毎月が安いから安心」と考えるだけでなく、相続人の意向・将来の売却・ノンリコース型かどうかまで確認したうえで検討してください。
購入してから大変だったこと
購入したマンションはフルリフォーム前提の状態でした。以前住まれていたのは80歳を過ぎたおばあちゃんで、キッチン・浴室・トイレ・床・壁、全体的にかなり古い状態。
フルリフォームに600万円以上かかりました。 中古マンションは物件価格が安く見えても、リフォーム費用を足すと話が変わります。
購入前からリフォーム費用を含めた「総額」で考えることが本当に大事です。 キッチン、浴室、トイレ、床、壁、給湯器、配管、電気関係——どこまで直すかによって金額は大きく変わる。

私の場合は何とか実家売却資金内に収まりましたが、ここは購入前にかなり不安でした。
もうひとつ、引き渡しが予定より1ヶ月近く遅れました。売主側の事情でしたが、それによってリフォームのスケジュールも組み直しに。
中古物件ではこういうことも起きると覚悟しておいたほうがいいと思います。フルリフォームを前提にしている場合は特に、工事日程に余裕を持って計画してください。
購入してよかったこと、今も気になること
一番よかったのは、実家の管理から解放されたことです。古い戸建ては、庭の手入れ、雨漏り、台風のたびの心配、固定資産税——考えることが多い。
マンションに移ってからは、そういった負担がなくなって精神的にかなり楽になりました。
生活がコンパクトになったのも、思った以上に快適です。必要なものを必要な分だけ、という暮らしに近づいた気がします。
ただ、築50年以上という古さは今も気になっています。自分たちが暮らす分にはリフォームで快適になりましたが、将来売れるのか、娘にとって負担にならないか。 この不安は購入後も続いています。

もう少し築年数が新しければよかった——というのが、あえて言う後悔です。
それから、管理費や修繕積立金の将来的な上昇も気にしています。近年は建設資材費や人件費の上昇で大規模修繕工事の費用が高くなっており、購入時の積立金額がそのまま続くとは限りません。
年金生活になっても払い続けられるかどうか、これは購入前に長期修繕計画を確認しておくべきでした。
50代でマンション購入を考えている方へ
気に入った物件が見つかると、勢いで決めたくなります。その気持ちは分かります。
でも50代後半での購入は、若い頃とは違う。確認すべきことが多い。 私が実体験と制度を合わせて学んだことをまとめると、こうなります。
①実家を売る前に税金を確認する:空き家特例が使えるかどうかで手取り額が数百万円変わる可能性があります。売却後に気づいても遅い。必ず売却前に税理士・税務署・市区町村に確認を。

②ローンは「借りられる額」ではなく「老後も返せる額」から逆算する:退職後の収入が減っても返せるかどうかが基準です。また団信の審査や健康状態の確認も、早めに動いてください。

③中古マンションはリフォーム費用と修繕積立金の将来負担を含めて総額で考える:物件価格だけで判断すると、後から資金計画が狂います。
④自己資金を入れすぎない:購入費に全部使い切ると、医療費・介護費・生活費の予備資金が不足します。手元に最低でも1〜2年分の生活費を残すことを意識してください。

私の場合、実家売却資金で購入費とリフォーム費をまかなえたから決断できました。もし母が生存していて施設費用が必要だったら、おそらく購入していません。
同じ「50代のマンション購入」でも、家族の状況・資金状況・健康状態によって判断はまったく変わります。
この記事が、同じように悩んでいる方のひとつの参考になれば嬉しいです。

実際に売却・購入を進める際は、税務署・税理士・金融機関・不動産会社・ファイナンシャルプランナーなどの専門家に必ずご確認ください。
特に確認したい窓口:空き家特例→税務署・税理士・実家所在地の市区町村 / 住宅ローン・団信→金融機関 / フラット35・リ・バース60→住宅金融支援機構または取扱金融機関 / 老後資金計画→ファイナンシャルプランナー・年金事務所
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