親の異変に気づいたら。後悔しない「要介護認定」の歩き方 実体験から学ぶ、家族のための実践手順(大野城市版) 人生整理ノート管理人 えいじ

親の介護

介護認定の申請の流れ|親の状態が変わったときに早めに相談したいこと

こんにちは。人生整理ノート管理人の「えいじ」です。

「介護認定の申請って、何からすればいいんだろう」

親の様子が気になりだしたとき、多くの人が最初に思うことだと思います。ネットで調べれば制度の説明は出てきます。でも、いざ自分の親のことになると、その情報がなかなか「自分ごと」として落ちてこない。

私の場合、東京から福岡の実家に戻ったとき、母はすでに要介護1の認定を受けていました。ゼロから申請したわけではなく、その後の状態変化をきっかけに、要介護1から要介護2へ見直した流れです。

この記事では、一般的な介護認定の申請の流れと評価基準を制度面からしっかり整理しながら、私が母の介護度を見直したときの実体験も交えてお伝えします。

大野城市にお住まいの方向けに、地域の相談窓口もまとめました。

「親の状態が変わってきたけれど、見直しを相談していいのかわからない」「本人は大丈夫と言っているけれど、家族としては不安」——そんな方の参考になればうれしいです。

※本記事について
2026年5月時点で確認できる公的情報をもとに作成しています。介護保険制度や自治体窓口、電話番号、必要書類は変更される場合があります。
実際に申請する際は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターで最新情報をご確認ください。

介護認定とは何か——制度の基本をおさえておく

介護保険サービスを使うために必要な「入口」

介護認定は「負担を1割にする扉」。不安な生活から要介護認定の審査を経て、自己負担1割のパスポート(介護保険サービス)を得るイメージ図。

訪問介護、デイサービス、福祉用具のレンタル、ショートステイ。こうしたサービスを介護保険で利用するには、まず市区町村から「要介護」または「要支援」の認定を受ける必要があります。
(出典:厚生労働省「介護保険の解説|サービス利用までの流れ」)。

認定を受けることで、サービス利用時の自己負担が原則1割(所得によって2割・3割)になります。現金が直接もらえるわけではなく、サービスを安い自己負担で使える仕組みです。

認定は病名や年齢だけでは決まらない

大事なのは「日常生活を送るうえで、どの程度の介助や見守りが必要か」という点です。

同じ病名でも、ほぼ自立して生活できる人と、入浴・排泄・移動・服薬管理に継続的な介助が必要な人では、認定結果が変わります。

私も最初のうちは、制度の言葉と実際の母の状態をうまく結びつけられずにいました。

ただ後から気づいたのは、制度を完璧に理解することよりも、「今の親の状態をきちんと伝えること」の方がずっと大事だということです。

申請できる人——第1号・第2号被保険者

介護保険の被保険者は、年齢によって2つに分かれます。

区分 対象 申請できる条件
第1号被保険者 65歳以上 原因を問わず、介護や支援が必要になれば申請できる
第2号被保険者 40〜64歳(医療保険加入者) 加齢に伴う特定疾病が原因で介護が必要になった場合のみ申請可

40〜64歳の第2号被保険者が対象となる特定疾病は、以下の16種類です。厚生労働省でも、介護保険制度における特定疾病の範囲として示されています(出典:厚生労働省「特定疾病の選定基準の考え方」)。

単に病名があるだけでなく、その疾病によって日常生活に支障が出ていることが重要です。

番号 特定疾病名 内容の目安
1 がん 医師が回復の見込みがないと判断したもの
2 関節リウマチ 関節の炎症・変形により痛みや動作制限が生じる疾患
3 筋萎縮性側索硬化症(ALS) 運動神経が障害され、筋力低下・呼吸障害が進行する疾患
4 後縦靭帯骨化症 脊柱の靭帯が骨化し、しびれや運動障害を起こす疾患
5 骨折を伴う骨粗鬆症 脊椎圧迫骨折や大腿骨骨折などを伴う状態
6 初老期における認知症 65歳未満で発症するアルツハイマー型・脳血管性認知症など
7 パーキンソン病関連疾患 パーキンソン病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症など
8 脊髄小脳変性症 歩行障害や運動失調が生じる疾患
9 脊柱管狭窄症 足の痛みやしびれ、歩行障害が出る疾患
10 早老症 老化現象が通常より早く進む疾患(ウェルナー症候群など)
11 多系統萎縮症 自律神経症状・パーキンソン症状・小脳症状などが進行する疾患
12 糖尿病性神経障害、腎症、網膜症 糖尿病による神経・腎臓・目の合併症
13 脳血管疾患 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの後遺症
14 閉塞性動脈硬化症 足の血管が狭くなり、しびれや歩行困難が出る疾患
15 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 息切れや呼吸困難が続く疾患
16 変形性関節症 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴うもの

申請を考えるタイミング

行動を始める「3つの合図」。1.身体の合図(歩行不安定、転びやすい)、2.認知の合図(物忘れ増加、見守り必要)、3.家族の合図(家族だけの介護に限界、介護者の疲労)。

「いつ申請を考えればいいのか」と迷う方は多いです。次のような場面が、動き出すサインになります。

  • 歩行や立ち上がりが不安定になり、転倒の心配が増えた
  • 入浴・排泄・着替え・食事などに介助が必要になった
  • 物忘れや認知症の症状により、見守りや声かけが必要になった
  • 家族だけでの介護に限界を感じ始めた
  • 退院後の在宅生活に向けて、介護サービスや福祉用具を準備したい
  • デイサービス・訪問介護・ショートステイなどの利用を検討している
  • 住宅改修や福祉用具レンタルを介護保険で使いたい

特に入院中の方が退院後に自宅で生活する予定がある場合は、退院直前に動き出すと準備が間に合いません。

退院の見込みが立ってきた段階で、病院の医療ソーシャルワーカーや地域包括支援センターに相談することをおすすめします。

親の介護で相談できる窓口を整理した記事も参考にしてください。

私の実体験より
母の場合も、「まだ要介護1のままでいいのかな」と感じはじめてからしばらく様子を見てしまいました。
一人で外を歩くのが難しくなり、入浴に不安が出てきた時点で早めに相談すればよかったと、今は思っています。状態が変わったと感じたとき、それが相談のタイミングです。

申請から認定までの流れ

申請から利用までの「3つの手順」。手順その1:申請する(市役所窓口へ)、手順その2:調査を受ける(訪問調査・主治医意見書)、手順その3:結果が出る(約30日後に通知・ケアプラン作成)。最も重要なのは手順その2。

要介護認定は、申請からサービス利用開始まで、次のステップで進みます。

  1. 相談・申請
  2. 訪問調査の実施 + 主治医意見書の作成依頼(並行して進む)
  3. 一次判定(コンピュータ判定)
  4. 二次判定(介護認定審査会)
  5. 結果通知
  6. ケアプラン作成
  7. 介護サービス利用開始

① 相談・申請

市区町村の介護保険担当窓口、または地域包括支援センターに相談します。申請は本人が行うこともできますし、家族が代わりに動くこともできます。

地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に依頼して、申請代行してもらうことも可能です。

すでにケアマネージャーがついている場合は、まずケアマネージャーに相談すると話が早いです。まだ何も決まっていない段階なら、市区町村や地域包括支援センターへ。

申請時に一般的に必要な書類は以下のとおりです(自治体によって異なる場合があります)。

書類 内容
要介護・要支援認定申請書 市区町村窓口や公式サイトで入手
介護保険被保険者証 65歳以上の人に交付されている証書
健康保険の資格確認書類 40〜64歳の第2号被保険者は特に必要
主治医情報 医師名・医療機関名・所在地・電話番号など
本人確認書類 マイナンバーカード、運転免許証など
代理人の本人確認書類 家族などが手続きする場合に必要
委任状など 本人以外が申請する場合、自治体により求められる

② 訪問調査

申請後、市区町村の職員または認定調査員が自宅・病院・施設を訪問し、本人の心身状態や日常生活の様子を確認します。

調査項目は全国共通で、歩行・立ち上がり・食事・排泄・入浴・認知機能・精神行動・服薬管理・金銭管理など、日常生活に関わる多くの場面をカバーしています。

ここで注意したいのは、親本人が調査の場で「頑張ってしまう」ことです。

最大の難所:親の「見栄」にご用心。親の主張「一人でできます!」と、隠れた実態(実際はよろめいている様子)の比較。訪問調査で元気に見せようとする親の心理を解説。

普段は一人での入浴が難しいのに「できます」と答えてしまう。

外を歩くのが危なくなっているのに「大丈夫です」と言ってしまう。プライドや遠慮から、実際より元気に見せようとすることがあります。

だからこそ、家族が日常の様子をメモしておき、必要に応じて調査員に伝えることが大切です。詳しい準備方法は後述します。

③ 主治医意見書

市区町村がかかりつけ医に主治医意見書の作成を依頼します。病名・治療内容・身体機能・認知症の有無・生活機能への影響などが記載されます。

かかりつけ医がいない場合は、市区町村が指定する医師の診察を受ける流れになります。

私の母は心臓病があったため、担当医師の役割は大きかったです。ただ医師が見ているのは診察室での状態。家での困りごとは、家族が伝えなければ届きません。

「最近、一人での入浴が難しくなっています」「外出時に転びそうになることが増えました」——具体的な場面を診察のたびに伝えておくことが重要です。

主治医にも「家での姿」を伝える。診察室での医療面的事実(血圧や心音チェック)と、家の中での生活面的事実(つまずく、薬を飲み忘れる)を医師に伝える重要性を示す図。

④ 一次判定

訪問調査の結果をもとに、全国共通のコンピュータシステムで「要介護認定等基準時間」が算出されます。これは実際の介護時間そのものではなく、介護の必要性を公平に比較するための全国共通の指標です。

⑤ 二次判定

保健・医療・福祉の専門家で構成される介護認定審査会が、一次判定の結果・訪問調査の特記事項・主治医意見書を総合的に確認して、最終的な要介護度を決定します。

一次判定の結果がそのまま採用されることもあれば、実際の介護の手間を踏まえて変更されることもあります。

⑥ 結果通知

認定結果は原則として申請から30日程度で郵送されます。訪問調査の日程調整や主治医意見書の作成に時間がかかる場合は、30日を超えることもあります。

結果は「非該当(自立)」「要支援1〜2」「要介護1〜5」のいずれかで通知されます。

⑦ ケアプラン作成・サービス利用開始

認定結果に応じて、相談先が変わります。

認定結果 相談先 作成される計画
非該当 市区町村、地域包括支援センター 総合事業や介護保険外サービスの相談
要支援1・2 地域包括支援センター 介護予防ケアプラン
要介護1〜5 居宅介護支援事業所のケアマネジャー ケアプラン
施設入所を希望 希望する施設・ケアマネジャー・市区町村 施設サービス計画など

ケアプランの作成費用は、原則として利用者の自己負担はありません。

結果が出る前にサービスを使いたい場合:暫定ケアプラン

退院直後や介護負担が大きい場合など、認定結果を待っていると生活が成り立たないケースもあります。

そのような場合、地域包括支援センターやケアマネジャーが想定される介護度に基づいて「暫定ケアプラン」を作成し、認定結果が出る前からサービスを利用できます。

要介護認定の効力は原則として申請日にさかのぼって発生するため、正式な認定結果が出た後、申請日以降のサービス利用分が給付対象になる場合があります。

ただし注意が必要です。正式な認定が「非該当」だった場合や想定より軽い介護度だった場合、支給限度額を超えた分は全額自己負担になる可能性があります。

暫定利用を行う場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターとよく相談してください。

訪問調査で正確な判定を受けるための準備

要介護認定で特に重要なのが、訪問調査です。訪問調査の主な評価項目は次の5群です。

調査群 主な確認内容
第1群:身体機能・起居動作 麻痺、関節の動き、寝返り、起き上がり、座位・立位保持、歩行、視力・聴力など
第2群:生活機能 移乗、移動、食事、排泄、着替え、洗顔、整髪、入浴、外出頻度など
第3群:認知機能 意思伝達、日課の理解、生年月日・名前・場所の認識、徘徊など
第4群:精神・行動障害 物忘れ、被害妄想、昼夜逆転、大声、不潔行為、介護への抵抗など
第5群:社会生活への適応 薬の管理、金銭管理、買い物、簡単な調理、意思決定など

このほか、点滴・経管栄養・褥瘡処置・酸素療法など、医療的な対応がある場合は「特別な医療」として確認されます。

正確な判定を受けるための5つの準備

調査へ向けた家族の「3つの備え」。1.介護メモの作成(事実を記録)、2.調子の波を伝える(悪い日の状態も説明)、3.言いにくい事は「秘密のメモ」で(別紙で手渡す)。日々の見えない苦労を見える形にする。

1. 介護メモを作成する

食事・入浴・排泄・移動・服薬・外出・夜間対応などについて、日頃どのような介助をしているかをメモにまとめておきましょう。

5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識すると伝わりやすくなります。

例:「夜間、トイレに間に合わず週3回ほど失禁がある。家族が午前2時頃に起きて衣類とシーツを交換している。」

2. 良い日と悪い日の差を伝える

調査当日だけ調子が良いこともあります。「今日は比較的調子が良いですが、雨の日や疲れている日は立ち上がりに介助が必要です」

「午前中は動けますが、夕方になると混乱が強くなり、同じ質問を繰り返します」など、状態の変動があることを頻度や具体例とともに伝えましょう。

3. 転倒・失禁・徘徊などのエピソードを記録する

「この1か月で3回転倒しました」「週に4回ほど薬の飲み忘れがあります」「夜中に玄関を開けて外に出ようとしたことが2回ありました」——「たまにあります」ではなく、具体的な頻度で伝えましょう。

4. 本人の前で言いにくいことは別紙にまとめる

認知症の症状・失禁・暴言・介護拒否などは、本人の前では話しにくいことがあります。事前にメモにまとめておき、調査員に別紙として渡す方法が有効です。

5. 主治医にも生活状況を伝えておく

主治医意見書は認定審査で重要な資料です。診察室だけでは家庭での困りごとが伝わらないことがあります。

お薬手帳や介護メモを持参し、「家の中で転びそうになる」「薬を飲み忘れる」「夜間に家族を呼ぶ」など、生活上の具体的な困りごとを伝えておきましょう。

訪問調査での答え方——具体例

訪問調査で実態を伝える回答例。親の回答「はい、歩けます」に対し、家族の補足「家の中は手すりが必要です」などの例。「できる・できない」の二択ではなく、条件や頻度を具体的に伝える。

質問 避けたい回答 伝わりやすい回答
歩けますか? はい、歩けます 家の中は壁や手すりにつかまって歩いています。ふらつきがあり、先週も段差でつまずきました。外出時は杖が必要です。
食事は自分でできますか? はい、食べられます スプーンは持てますが、手が震えてこぼします。魚の骨を取ったり、おかずを小さく切ったりする家族の手助けが必要です。
トイレは自分で行けますか? はい、行けます トイレまでは行けますが、ズボンの上げ下ろしに時間がかかります。夜は間に合わず、週3回ほど失禁があります。
お風呂は入れますか? 入っています 自宅の浴槽はまたげないため、デイサービスで週2回入浴しています。シャワーのときも髪や背中は家族が洗っています。
薬は自分で飲めますか? 飲んでいます 飲み忘れが多いため、家族がカレンダーにセットし、毎回声をかけています。

ポイントは「できる・できない」だけで答えないことです。「どんな条件ならできるか」「どんな介助が必要か」「どのくらいの頻度で困りごとが起きるか」を具体的に伝えることが大切です。

要介護度と区分支給限度基準額

要介護度は、一次判定と二次判定の2段階で決まります。認定結果ごとの状態の目安と、在宅サービスの月額利用上限(区分支給限度基準額)は次のとおりです。

区分 基準時間の目安 限度額(単位) 目安金額(1単位10円) 状態の目安
非該当 25分未満 給付対象外 基本的に自立。自治体の総合事業を利用できる場合あり
要支援1 25〜32分未満 5,032単位 約50,320円 日常生活はおおむね自立。一部に支援が必要な状態
要支援2 32〜50分未満(安定) 10,531単位 約105,310円 要支援1より支援の必要性が高いが、介護予防で改善が期待される状態
要介護1 32〜50分未満(不安定) 16,765単位 約167,650円 日常生活の一部に介助が必要。認知機能低下や状態の不安定さがある場合も
要介護2 50〜70分未満 19,705単位 約197,050円 立ち上がり・歩行・排泄・入浴などで部分的な介助が必要な状態
要介護3 70〜90分未満 27,048単位 約270,480円 日常生活の多くの場面で介助が必要。移動・排泄・入浴で大きな支援を要する
要介護4 90〜110分未満 30,938単位 約309,380円 ほぼ全面的な介護が必要な状態
要介護5 110分以上 36,217単位 約362,170円 寝たきり・意思疎通困難など、常時介護が必要な状態

※円換算は1単位10円で計算した目安です。実際の金額は地域区分やサービス種類によって変わります。区分支給限度基準額を超えた分は原則全額自己負担。

住宅改修費・特定福祉用具販売・施設サービスなどは別の仕組みで管理される場合があります。

要支援2と要介護1の違い

「要支援」と「要介護」の分かれ道。要支援は予防で改善が見込める、状態が比較的安定。要介護はより大きな支援が必要、状態が不安定。状態の安定度や認知症の有無によって結果が分かれる図。

要支援2と要介護1は、要介護認定等基準時間がどちらも32〜50分未満の範囲にあります。両者を分けるポイントは、時間だけではありません。

  • 心身の状態が安定しているか
  • 短期間で状態が悪化する可能性があるか
  • 認知症などにより介護予防サービスを適切に理解できるか
  • 介護の手間が今後増える可能性があるか

状態が安定していて介護予防による改善が見込める場合は要支援2、認知症の症状がある・状態が不安定・今後の介護量増加が見込まれる場合は要介護1と判定されることがあります。

私の実体験:要介護1から要介護2へ

実体験からの教訓:迷ったら動く。「今のままでいいのだろうか」と様子を見ているうちに転倒リスクが高まった実体験。介護認定の見直しは、倒れる前に「介護する家族を守る」ための大切な命綱。

見直しを考えたきっかけ

福岡の実家に戻ったとき、母はすでに要介護1でした。しばらくその状態で介護サービスを使っていましたが、少しずつ変化が出てきました。

  • 一人で外を歩くことが難しくなってきた(転倒リスクが増えた)
  • 多少の物忘れが出てきた(薬の飲み忘れや同じ話の繰り返し)
  • 一人での入浴が難しくなってきた(浴槽をまたぐことへの不安)
  • 日常のいろいろな場面で部分的な介助が必要になってきた

「今の要介護1のままでいいのだろうか」と感じながらも、しばらく様子を見てしまいました。今振り返ると、もっと早く動けばよかったと思います。

相談した相手

状態が変わってきたとき、相談したのはケアマネージャー、担当医師、訪問看護師の3者でした。

ケアマネージャーへの相談は、最初のステップとして一番話しかけやすかったです。「これくらいで相談していいのかな」と遠慮しがちですが、変化を感じた時点で話してみることが大事です。

自分たちだけでは気づかなかった視点をもらえました。

担当医師への相談では、「最近弱っています」という抽象的な伝え方ではなく、具体的な場面を話しました。

「一人で外を歩くのが難しくなっています」「入浴に介助が必要になってきました」——診察室では見えない家での生活を、家族が伝えることが重要です。

訪問看護師への相談は、生活の場での状態を見てもらえる点で心強かったです。家での動き方、体調の変化、介護する側の負担も含めて話せました。

今回の見直しでは、役所に直接相談したわけではありません。ケアマネージャー・担当医師・訪問看護師のサポートもあり、申請は比較的スムーズに進み、結果として要介護2へ変更されました。

介護度が上がったことで変わったこと

介護度が上がるということは、母の状態がそれだけ変わっていたということでもあります。単純に喜べる話ではありません。

ただ、必要な支援につながれたという意味では、大事な変更でした。使えるサービスの幅が広がり、介護する側の負担も軽くなりました。

介護認定は、本人のためだけでなく、介護する家族を守るためにも必要な制度です。本人が「大丈夫」と言っていても、家族が不安を感じているなら、それは相談していいサインです。

認定有効期間・更新・区分変更の注意点

認定には有効期間がある

要介護認定には有効期間があります。期間が切れると介護保険サービスを利用できなくなるため、更新時期の管理が重要です。

申請区分 原則の有効期間 状態に応じた設定可能期間
新規申請 6か月 3か月〜12か月
区分変更申請 6か月 3か月〜12か月
更新申請(前回と異なる区分) 12か月 3か月〜36か月
更新申請(前回と同じ区分) 12か月 3か月〜48か月

一般的に、有効期間満了日の60日前から更新申請ができます。ケアマネジャーが更新時期を管理してくれることが多いですが、家族も介護保険被保険者証に記載された有効期間を確認しておきましょう。

入院中でも申請できるか

入院中でも申請や訪問調査を受けることは可能です。訪問調査が病院で行われる場合もあります。

ただし、医療保険による入院中は介護保険の在宅サービスを併用できない場面が多いため、退院後の在宅介護が必要になる見込みが出てきた段階で、病院の相談員や地域包括支援センターに相談するのが現実的です。

退院前に準備しておきたいこと

  • 介護認定の申請
  • ケアマネジャーまたは地域包括支援センターへの相談
  • 退院前カンファレンスへの参加
  • ベッド・手すり・車いす・歩行器など福祉用具の検討
  • トイレ・浴室・玄関などの住宅改修の検討(※原則として工事前の申請が必要)
  • 訪問介護・訪問看護・デイサービスの調整
  • 家族の介護体制と緊急時の連絡先の整理

認定結果に納得できない場合

区分変更申請は、有効期間の途中でも、心身の状態が悪化した場合に申請できます。「転倒して歩行状態が悪化した」「認知症が進行し見守りが増えた」「排泄介助が必要になった」などの場合が対象です。

「前回認定時から何がどう変わったのか」を具体的に伝えることが重要です。

不服申立て(審査請求)は、都道府県の介護保険審査会に申し立てる手続きです。ただし主に「認定手続きが適正に行われたか」を確認するものであり、実態面の不満がそのまま認められるとは限りません。

本人の状態が実際に悪化している場合は、区分変更申請を検討する方が早いケースもあります。

他市区町村から引っ越してきた場合

すでに要介護認定を受けている人が転入してきた場合、転入先の自治体で手続きが必要になります。転入前の市町村で交付された介護保険受給資格証明書が必要になることがあります。

転入後はできるだけ早く介護保険担当窓口に相談しましょう。

大野城市の相談窓口と申請先

要介護認定の制度自体は全国共通ですが、実際の申請窓口や地域包括支援センターの配置は自治体によって異なります。ここでは福岡県大野城市の相談先をまとめます。

※福岡県大野城市と福井県大野市は別の自治体です。検索の際は「大野城市 介護認定」のように入力してください。

介護認定の申請窓口

項目 内容
担当 大野城市役所 介護支援課
住所 〒816-8510 福岡県大野城市曙町二丁目2-1
電話 092-580-1860
受付時間 月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時
休日 土曜・日曜・祝日・年末年始

地域行政センター(土日祝も対応)

大野城市では、市内4か所の地域行政センターでも各種手続きを受け付けています。コミュニティセンター内に設置されており、開館時間が長いため、平日昼間に市役所へ行きにくい方に便利です。

センター名 住所 電話
南地域行政センター 大野城市南ヶ丘五丁目9-1 092-596-0917
中央地域行政センター 大野城市中央一丁目5-1 092-573-3151
東地域行政センター 大野城市大池二丁目2-1 092-504-1433
北地域行政センター 大野城市御笠川一丁目17-1 092-513-0226
項目 内容
開館時間 午前9時〜午後9時(土日祝も開館)
休館日 毎月第3火曜日(祝日の場合はその翌平日)
年末年始 12月28日〜1月4日

手続きの内容によっては本庁担当課での確認が必要な場合があります。訪問前に電話で確認しておくとスムーズです。

地域包括支援センター

地域包括支援センターは、介護・福祉・医療・認知症・権利擁護など、高齢者にまつわることを総合的に相談できる窓口です。「申請が必要かどうかわからない」という段階から相談できます。

センター名 主な担当区域 所在地 電話
大野城市基幹型地域包括支援センター 市内全域 大野城市役所内 092-501-2306
南地区地域包括支援センター 牛頸、若草、平野台、月の浦、南ヶ丘1・2区、つつじヶ丘 大野城市つつじヶ丘3-1-31 092-589-2632
中央地区地域包括支援センター 上大利、中大利、下大利、東大利、下大利団地、白木原、瓦田 大野城市上大利1-3-9 092-595-6802
東地区地域包括支援センター 釜蓋、井の口、中、乙金、乙金台、乙金東、大池 大野城市中2-3-1 092-504-5858
北地区地域包括支援センター 上筒井、下筒井、山田、雑餉隈町、栄町、仲島、畑詰 大野城市仲畑3-10-21 092-501-3838

地区センターの相談受付は原則月曜〜土曜 8:30〜17:30(中央・東・北は祝日除く)。基幹型は月〜金 8:30〜17:00。夜間・休日の緊急時は転送電話で対応できる場合があります。

大野城市で介護に困ったら、まずどこへ?

状況 最初の相談先
介護認定の申請をしたい 介護支援課または地域行政センター
介護サービスを使うべきか相談したい 地区地域包括支援センター
認知症かもしれない、家族の介護がつらい 地域包括支援センター
要支援1・2と認定された 地域包括支援センター
要介護1〜5と認定された 居宅介護支援事業所のケアマネジャー
虐待や緊急の見守りが必要 地域包括支援センター・市役所(緊急時は警察・消防)

まとめ:状態が変わったら、早めに相談していい

介護認定の申請の流れをまとめると、市区町村への申請→訪問調査・主治医意見書→一次判定→二次判定→結果通知→ケアプラン作成→サービス利用、という流れです。

制度を完璧に覚えることよりも、大切なのは「親の状態を具体的に伝えること」です。

どこで困っているのか、どんな介助が必要か、本人は大丈夫と言っていても実際にはどんな不安があるのか——この情報を具体的に、ケアマネージャーや医師に届けることが鍵です。

私の母は、帰省時に要介護1でした。その後、外出・入浴・物忘れ・日常の介助など、さまざまな変化が出てきました。ケアマネージャー・担当医師・訪問看護師に相談しながら進め、要介護2へ変更になりました。

もっと早く動けばよかったと今は思います。

介護度は一度決まったら終わりではありません。状態が変われば、見直しを相談できます。本人が「大丈夫」と言っていても、家族が不安を感じているなら、それは動いていいサインです。

そして、介護度の見直しは本人のためだけでなく、介護する家族のためでもあります。家族が無理をしすぎると、介護は続きません。

制度と専門職の力を借りながら、本人にも家族にも無理の少ない形を整えていきましょう。

介護は、家族だけで抱え込まなくていいです。分からないことは、早めに聞く。それだけで、不安はずいぶん軽くなります。

※ご注意ください

この記事は、筆者自身の実体験と2026年5月時点で確認できる公的情報をもとに作成しています。

介護認定の申請・介護度の見直し・区分変更申請・介護サービスの利用などは、時期・地域・本人の状態・家族構成・個別事情によって異なります。

大野城市の窓口情報(電話番号・受付時間など)も変更になる場合があります。

実際に手続きを進める際は、市区町村の介護保険担当窓口・地域包括支援センター・担当ケアマネージャー・担当医師などにご確認ください。

この記事を書いた人

えいじ

58歳で早期退職し、両親の介護をきっかけに東京から福岡の実家へ戻りました。父母の看取り、単独相続、実家売却、マンション購入、フルリフォーム、失業手当受給、転職を経験。

このブログでは、元サラリーマンの実体験をもとに、50代後半からの人生整理を記録しています。

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