タイトルスライド「築50年・中古マンションフルリフォームのリアル〜総額665万円の実例から学ぶ、費用・相場・注意点」

住み替え・リフォーム

中古マンションのフルリフォーム費用はいくらかかった?築50年以上の物件を購入した実体験

こんにちは。人生整理ノート管理人の「えいじ」です。

このブログでは、50代後半での早期退職、親の介護と看取り、相続、実家売却、マンション購入とフルリフォームなど、自分が経験してきたことをそのまま書いています。

今回は、中古マンションのフルリフォーム費用について書きます。

実家売却後の住み替えとして選んだのは、50代でマンション購入を決めた理由でも書いた、築50年以上の中古マンション(69㎡・3LDK)でした。

立地と間取りは気に入ったのですが、部屋の中は水回りも内装もそのままでは長く住める状態ではありませんでした。

結果として、フルリフォームの総額は665万円になりました。

中古マンションは物件価格だけ見ると安く感じます。でも、築年数が古ければリフォーム費用が予想以上にかかることがある。そこを甘く見ていたら、資金計画が大きく狂っていたと思います。

この記事では、私自身の実体験をベースに、費用の内訳や会社選び、そして最新の市場データや補助金情報も合わせてまとめます。

結論:物件価格だけで判断してはいけない。中古物件価格にリフォーム費用(実例665万円)を足したものが本当の総額になるという図解。

なぜフルリフォームを決めたのか

購入したマンションの前の住人は、80歳を過ぎたおばあちゃんで長年一人暮らしをされていたようでした。

部屋はそれなりに使い込まれていて、キッチン・浴室・トイレ・洗面所の水回りはいずれも古く、床や壁、建具も全体的に傷みがありました。

内覧した時点で、部分的に直す程度では厳しいと感じました。50代後半からの住み替えなので「とりあえず住めればいい」という感覚ではなく、老後も含めて長く安心して暮らせる部屋にしたかった。

それがフルリフォームを決めた一番の理由です。

立地はとても良い場所でした。駅まで徒歩5分、目の前にショッピングセンター、スーパーも病院も近い。この立地で部屋の中をきちんと整えれば、老後も安心できる住まいになると思いました。

私のリフォーム費用の実績(総額665万円)

今回のリフォームは、水回りから内装、電気まで部屋全体にわたりました。主な工事内容と費用は以下のとおりです。

工事内容 費用
浴室 約51万円
キッチン 約50万円
トイレ 約26万円
フロアタイル上貼り 約41万円
床・和室・クローゼット工事 約70万円
リビングの壁クロス貼替 約14万円
電気工事 約19万円
フルリフォーム総額 665万円

総額665万円の内訳。床・和室・収納、浴室、キッチンなどに費用がかかり、水回りと床・壁に費用の大半が集中していることを示す図。

費用が大きかったのは、床・和室・クローゼット工事(約70万円)、浴室(約51万円)、キッチン(約50万円)、フロアタイル上貼り(約41万円)あたりです。

水回りはやはり費用がかさみます。ただ毎日使う場所なのでここを妥協しすぎると、暮らし始めてからじわじわ後悔が出てくる。 老後の安全面のことも考えて、浴室やトイレはきちんと直してよかったと感じています。

床や壁は生活の中で常に目に入る場所です。フロアタイルを上貼りし、壁紙を貼り替えただけでも、部屋全体の印象はかなり変わりました。

電気工事も、コンセントの位置や照明まわりを今の暮らしに合わせて直したことで、住み始めてから「ここにコンセントが欲しかった」という後悔がありません。

市場相場と比べると、私の665万円はどういう位置づけか

自分の費用が相場と比べてどうだったのか、後から調べてみました。

マンションのフルリフォームには大きく「表層替え」「部分リフォーム」「フルスケルトンリノベーション」という段階があります。費用感はざっくりこんなイメージです(首都圏基準、60〜70㎡帯の目安)。

リフォームの3段階(表層のみ、表層+水回り全交換、スケルトン)とそれぞれの費用の目安。水回りと表層の更新なら650万円からが相場。

施工の範囲 費用の目安(60〜70㎡) 主な内容
表層替えのみ 400万円〜 壁紙・床材の全面貼り替えなど
表層替え+水回り全交換 650万円〜 上記に加え、キッチン・浴室・トイレ・洗面台を新設
フルスケルトンリノベーション 1,050万円〜 躯体だけ残して全解体・間取り変更含む

私の665万円は、「表層替え+水回り全交換」の相場(650万円〜)にほぼ一致しています。間取りはそのまま維持し、床は既存の上からフロアタイルを上貼りしたので、スケルトン工事ではありません。

費用としては妥当な水準だったと思っています。

一方、間取りをゼロから作り直すフルスケルトンリノベーションになると話が変わります。平米単価の目安は15万〜20万円/㎡とされており、69㎡で計算すると約1,035万〜1,380万円になります。

「中古マンションをリノベーション」という話でよく出てくる1,000万円超というのは、この水準のことです。

築年数で費用感がこれだけ変わる

リフォーム費用は、築年数によっても大きく変わります。古い物件ほど配管や電気配線などの見えないインフラが傷んでいるため、表面を直すだけでは済まなくなるからです。

最大の落とし穴は「築年数と配管」。築年数ごとのリフォーム費用目安のグラフ。築古物件は内覧時に配管の状態確認が絶対条件。

 

築年数 費用の目安 主な理由
築20年前後 100万〜500万円程度 配管はまだ使える場合が多く、内装の表層替えが中心
築30年前後 800万〜1,200万円程度 配管の錆・水漏れリスクが出てくる。給排水管の全交換が現実的
築40年超 1,200万〜2,000万円程度 インフラから根本的に見直す必要があるケースが増える

私の物件は築50年以上です。 本来なら給排水管の全交換が必要なレベルの築年数ですが、今回は管理組合によって共用部の配管が一部更新されていたこともあり、専有部内の配管はすべてをやり直すところまでは至りませんでした。

その分、費用が抑えられた側面もあります。

築古マンションを購入してリフォームする場合、配管の状態を内覧時にきちんと確認しておくことが本当に大切です。

リフォーム会社の選び方

リフォーム会社は、不動産会社からの紹介2社とネットの一括検索で自分で探した3社、合計5社に見積もりを依頼しました。

最終的に決め手になったのは、過去に同じマンションでリフォームした実績がある会社だったことです。

マンションによっては、工事できる時間帯の制限や音の問題、管理組合への届け出など、独自のルールがあります。

同じマンションで施工経験がある会社なら、そのあたりの勝手を分かっているので安心感が違います。

会社選び最大の決め手は価格ではなく、同じマンションでの施工実績があるか。独自の工事ルールや管理組合との連携などの安心感を重視。

金額は5社の中で特別に安いわけでも高いわけでもありませんでした。それでもこの会社を選んだのは、説明が分かりやすく、こちらの質問にもきちんと答えてくれたからです。

「なぜその金額なのか」「追加費用が出る可能性はあるか」「マンションの工事制約にどう対応するか」、こうした点を丁寧に説明してくれる会社かどうかが、大きな金額を任せるうえで大事だと思いました。

マンションのリフォームには固有の制約がある

調べてみると、マンションのリフォームには戸建てにはない制約がいくつかあります。会社選びの前に知っておいた方がいい話なので、補足しておきます。

戸建てとは違う、マンション特有の「3つの壁」。間取りの壁(構造)、音の壁(床材制限)、水回りの壁(排水管の勾配確保)。

構造による間取りの自由度の違い マンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」に大別されます。

ラーメン構造(柱と梁で建物を支える方式)であれば、室内の仕切り壁は構造に関係しないため、壁を取り払って部屋を広げる間取り変更が比較的自由にできます。

一方、壁式構造(壁自体で建物を支える方式)は低中層の築古マンションに多く、耐力壁を撤去できないため、大きな間取り変更は難しくなります。物件探しの段階で確認しておきたいポイントです。

床材の遮音等級(L値)の制限 マンションでは管理規約によって床材の遮音性能が義務付けられているケースがほとんどです。

カーペットや畳をフローリングに変える場合は、「LL-45」や「LL-40」といった遮音等級を満たす素材を選ぶ必要があります。これが床まわりの費用を押し上げる一因になります。

水回りの移動には物理的な限界がある キッチンや浴室の位置を大きく動かすには、排水管の勾配を確保するための床上げ工事が伴います。

設備を共用の排水管から遠ざけるほど床が高くなり、天井が低く感じられるようになります。水回りの位置を既存のまま動かさない設計は、費用を抑える観点からも合理的な選択です。

打ち合わせで大変だったこと

フルリフォームの打ち合わせで一番時間がかかったのは、設備と色の選定です。キッチン・浴室・トイレ・洗面台それぞれで、メーカー・サイズ・グレード・色を決める必要があります。

TOTOやリクシルのショールームにも足を運びましたが、選択肢が多くて最初はかなり迷いました。

色決めも意外と大変で、床・壁・建具・水回りを全体としてどうまとめるか、統一感と使いやすさのバランスを考えながら決めていきます。

見れば見るほど迷いが深まる部分もあって、だんだん決断疲れしてきます。最終的には妻が全て決めてくれました。

もうひとつ悩んだのが予算の調整です。「ここも直したい」「この設備のほうがいい」と積み重なると費用はどんどん膨らみます。

実家売却資金の範囲内に収めたかったので、実家売却の流れで経験したお金の出入りも思い出しながら、どこにお金をかけてどこを抑えるかの優先順位づけが必要でした。

また、購入時には前の居住者の退去が契約から1ヶ月近く遅れるというハプニングもありました。引き渡しが遅れれば、リフォームの着工から工期、入居予定まですべてがずれます。

中古マンションの購入では、スケジュールに余裕を持っておくことをおすすめします。

設備のグレードと費用の目安

設備選びは、リフォーム費用の中で最も幅が出るところです。「どこまでこだわるか」で総額が数百万単位で変わってきます。私が実際に選んだ費用感と、市場データをもとにした相場感を合わせて整理しておきます。

設備選びの鉄則は「メリハリ」。毎日手が触れる場所(浴室・トイレなど)には十分な予算を割き、人目に触れない裏方は標準仕様で抑える図解。

設備 私の実績 市場での相場感
浴室(ユニットバス) 約51万円 50万〜200万円。101〜200万円帯が全体の約6割
キッチン(システムキッチン) 約50万円 70万〜300万円超。300万円以下が全体の約7.5割
トイレ 約26万円 20万〜40万円程度。60万円以下が約8.5割
洗面台 (床・クローゼット工事に含む) 20万〜40万円程度

私の浴室・キッチンはそれぞれ50万円前後で、市場相場の下限〜標準に近い水準です。

もっとグレードの高いものを選べば費用は上がりますが、毎日の使い勝手を考えたうえで「ここは必要最低限でいい」「ここは少し奮発したい」という判断をしながら決めていきました。

設備選びで意識したのは、「毎日使う場所で手が触れるもの」はある程度予算をかけ、「人目に触れない裏方部分」は抑えるというメリハリです。

パントリーの壁紙や寝室の建具など、生活の質に直接影響しない部分は標準仕様にしました。

活用できる補助金制度(2026年時点)

私がリフォームした時点では積極的に活用しきれなかった部分もあるのですが、今から計画する方には補助金の情報が役立つと思うので、現時点の制度をまとめておきます。

2026年も「住宅省エネ2026キャンペーン」として、複数の補助制度が継続されています。 うまく組み合わせれば、数十万〜100万円超の補助を受けられる可能性があります(出典:国土交通省等「住宅省エネ2026キャンペーンについて【リフォーム】」)。

活用できる国の補助金(2026年版)。みらいエコ住宅、先進的窓リノベ、給湯省エネの3事業。組み合わせ次第で数十万〜100万円超の負担軽減が可能。

①みらいエコ住宅2026事業(国土交通省)

断熱改修など省エネ基準を満たすリフォームを行う場合に支給される補助金です。築年数と達成する省エネ水準によって補助額が変わります。

  • 平成4年〜平成28年築:最大40万〜80万円/戸
  • 平成3年以前の築古物件:最大50万〜100万円/戸

築50年以上という私の物件のような「平成3年以前築」の場合、補助上限が高めに設定されています(出典:国土交通省「みらいエコ住宅2026事業 対象要件の詳細【リフォーム】」)。

②先進的窓リノベ2026事業(環境省)

窓の断熱性能を高める工事に特化した補助金で、最大100万円/戸という高い上限が設けられています。

マンションの場合、外窓(サッシ)を個人で交換することは管理規約上ほぼできません。

ただし、既存の窓の内側に「内窓(インナーサッシ)」を追加する工事は専有部内で完結するため、多くのマンションで認められています。

内窓は冷暖房効率の向上だけでなく、防音効果や結露防止にも効果があり、費用対効果が高い工事です。フルリフォームの機会に合わせて検討する価値があります。

③給湯省エネ2026事業(経済産業省)

エコキュートやハイブリッド給湯機など、高効率給湯器への更新を支援する補助金です。対象機種・条件を満たせば最大17万円の補助が受けられます。

給湯器の交換を検討しているなら、この制度の活用を前提にプランニングするといいと思います。

補助金を使う際の注意点

補助金を狙う際の2つの注意点。個人での直接申請は不可(登録事業者に依頼すること)、予算上限に達し次第即終了(早めの行動が必須)。

これらの補助金は、消費者が個人で直接申請することはできません。国に登録された「住宅省エネ支援事業者」にリフォームを依頼し、事業者が代理で申請する仕組みになっています。

リフォーム会社を選ぶ際は、各補助事業の登録事業者かどうかを必ず確認してください

また、各補助事業には予算上限があり、予算に達した時点で受付が終了します。補助金を確実に受けるためには、早めに動くことが重要です。

住んでみてどうだったか

フルリフォームしてよかったと、素直に思っています。

築50年以上という建物自体の古さは変えられませんが、部屋の中に入ってしまえば古さはほとんど感じません。

水回りが新しくなると毎日の生活が気持ちよくなるし、床や壁がきれいになると部屋全体が明るく見えます。実家管理の手間からも解放され、コンパクトで暮らしやすい生活になりました。

駅やスーパー、病院も近いので、老後の生活を考えても安心感があります。

ただ、細かいところで「もう少し考えればよかった」と思う点もあります。ひとつは各部屋へのドアの配置です。暮らし始めると、ドアの開き方が家具の配置や生活の動線に意外と影響します。

打ち合わせ中は水回りや床など大きな部分に意識が向きがちですが、ドアやコンセントの位置こそ、実際の生活をイメージしながらよく確認しておくべきでした。

中古マンションを検討している人に伝えたいこと

今回の経験から、中古マンション購入を考えている人に伝えておきたいことをまとめます。

まとめ:成功する中古マンション購入「4つの掟」。1.総額で資金計画、2.内覧で配管と構造を見る、3.実績ある業者を選ぶ、4.スケジュールに余裕を持つ。

物件価格だけで判断しない。 築年数が古い物件は、購入後のリフォーム費用が大きくなります。私の場合、フルリフォームで665万円かかりました。

これを含めて初めて資金計画が成り立ちます。 間取り変更を伴うフルスケルトンリノベーションまで行えば、70㎡クラスで1,000万円超になることも珍しくありません。

内覧時に部屋の状態と建物の構造を確認する。 水回りの傷み具合、床や壁の状態、配管の更新履歴、そしてマンションがラーメン構造か壁式構造か。

こうした点を事前に把握しておくと、どの程度のリフォームが必要かのイメージが持てます。

リフォーム会社は複数社から見積もりを取る。 金額だけでなく、説明の分かりやすさと対応の誠実さも大事です。 同じマンションや同じ築年数帯の施工経験がある会社かどうかも、重要なポイントです。

補助金制度を使うなら、登録事業者かどうかも確認してください。

スケジュールには余裕を持つ。 引き渡しが遅れることもありますし、工事中に追加の確認や変更が出てくることもあります。引っ越し時期を決め打ちにしていると、予定外のことが起きたときに焦ります。


この記事が、中古マンションのフルリフォームを検討しているあなたのひとつの参考になればうれしいです。

※ご注意ください この記事は、筆者自身の実体験および公開情報をもとに書いています。 リフォーム費用・工事内容・設備価格・補助金の要件や金額は、物件の状態・地域・時期・施工会社・選ぶ設備・個別事情によって異なります。
補助金制度は予算上限に達した時点で受付が終了する場合があります。実際の判断の際は、不動産会社・リフォーム会社・専門家等にご確認ください。
この記事を書いた人 えいじ 58歳で早期退職し、両親の介護をきっかけに東京から福岡の実家へ戻りました。父母の看取り、単独相続、実家売却、マンション購入、フルリフォーム、失業手当受給、転職を経験。
このブログでは、元サラリーマンの実体験をもとに、50代後半からの人生整理を記録しています。
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